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猛暑見舞いにちょっと不思議な話でも(後編)
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    不思議な話の後編になります。前編を読まれてない方はお先にそちらをどうぞ(・ω・)っ茶~



    そこには…。


    白い玉砂利を踏みしめながら静々と歩を進めてくる平安衣装のような物を纏った人々の行列がありました。山岸先生の認識では少なくとも平安、南北朝時代あたりの公家か高貴な身分の行列に見えたそうです。


    行列の先頭に黒い束帯姿の馬に跨った男、その後ろに白張姿が数名、御簾を降ろした牛車と御者、その後に白張姿がまた数名続いていました。

    先生は今までの経験上、(これは人外のものだ)と直感しましたが、視線をその行列から剥がすことはできなかったそうです。
    やがてその静やかな行列は先生の前を通り過ぎ、御所の暗がりへと吸い込まれるように消えていきました。

    山岸先生がひどく現実味に乏しいその光景に立ち尽くしていた時でした。行列が来た方角から、先程より激しく玉砂利を蹴り散らしながら屈強な男達が駆けてきたのです。鎧兜を履き、手には刀や槍を持った侍の集団でした。走っているのにも関わらず鎧や刀の鞘の鳴る音はせず、ただ玉砂利を蹴る音だけが聴こえてくるのが異様だったそうです。



    やがて侍の集団も暗がりへと駆け抜けたその刹那、御所の奥の方から人々の怒号や金属のぶつかり合う音、やがて勝鬨のような声が遠く響いてきたそうです。



    暫くして我に返った山岸先生の目の前には閉ざされた御門があり、まるで何事もなかったかのように満月が鈍色の空に浮かんでいました…。



    講義(?)の最後で山岸先生は「恐らくは時間と空間の歪みに迷い込んでしまったか、御所という土地が記憶している歴史を垣間見せられたのかもしれない」と言っていました。

    京都という土地自体が、物の怪や怨霊の祟りを防ぐために呪術や風水を巡らせた「結界都市」であることは有名な話です。
    もしかしたらその強力な結界故に、都から出て行けなくなった災いが層を成して、不思議な現象を引き寄せ、留め続けているのかもしれませんね…。
    posted by: やまや若旦那 | YMR | 22:16 | comments(0) | - |
    猛暑見舞いにちょっと不思議な話でも
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      暑い日が続きますね…。白馬も年々平均気温が上がってる気がします。すでに夏バテ気味です。

      そんな訳で少しはヒンヤリできる小噺でも。

      僕が浪人時代に予備校の漢文の先生から聞いた話です。講義中に(笑)



      その先生(山岸先生とします)は生まれつき霊感が強く、そのお母さんもやはり霊感が強い方だったそうです。

      山岸先生が小学生の時にお母さんは亡くなってしまったのですが、亡くなる1週間前に急に身辺整理をし始めて、「あのね、お母さん、1週間後にはいなくなっちゃうからね。ちゃんと一人でも生きていけるように強くなるんだよ。お母さんもちゃんと見守っているから」みたいなことを言ったそうです。実際、お母さんはそれからちょうど1週間後に他界されたと。



      そんな先生は大学生時代に京都市内の学生寮に住んでいました。ある晩の新歓コンパの後、寮に帰る道すがら普段は選ばない京都御所の前を通過するルートを千鳥足で歩いていました。



      満月が黄皓としていて、四月にしてはやけに生暖かい夜だったそうです。今にして思えば遠回りになるあの道を何故選んだのかも解らないそうです。



      ちょうど御門の前に差し掛かった時でした。深夜で閉ざされているはずの御門の扉が開いているのです。
      「観光シーズンだから夜も開けるようにしたのかな…」くらいにしか山岸先生は思わなかったそうですが、その瞬間、鼻腔に異臭…何かの動物の糞の様な臭いが流れ込んできたのです。

      そして今度は聴覚に。御所内の玉砂利を「じゃっ、じゃっ、じゃっ」と複数の人間が蹴りながら歩いてくる音が聴こえ始めたのです。

      先生は総毛立ちました。しかし「見てはいけない」と思いながらも、開け放たれた薄暗い門の中に視線を遣ってしまったのです。



      そこには…。






      思ったより長くなってしまってタップする指がつりそうなので後編に続きますm(_ _)m
      posted by: やまや若旦那 | YMR | 18:41 | comments(0) | - |